2026年1月6日
実務・AI活用術

AI導入、ROIなき熱狂は砂上の楼閣:DX推進者が陥る落とし穴

AI導入、ROIなき熱狂は砂上の楼閣:DX推進者が陥る落とし穴
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「AI and the Bottom Line: Why ROI Comes Before Hype」という記事をみて、新年早々、改めて警鐘を鳴らしたい気持ちになりました。

私の知る範囲でも多くの企業がAI導入に躍起になっていますが、ROI(投資対効果)を度外視した、まさに「熱狂」とも言える状況が散見されます。

しかし、冷静に考えてみてください。いうまでもなくAIは魔法の杖ではありません。目的を定めず、闇雲に導入を進めても、期待した成果は得られないどころか、貴重なリソースを浪費する結果となるでしょう。

AI導入という名の「儀式」

多くの企業では、AI導入がまるで「儀式」のようになっています。「とりあえずAIを導入してみよう」「競合他社がやっているから、うちも何かやらなければ」といった動機でプロジェクトがスタートし、PoC(概念実証)を繰り返すものの、具体的なビジネスインパクトに繋がらない。このような状況は、決して珍しくありません。むしろ、大企業であればあるほど、組織の壁や既存システムの制約により、AIのポテンシャルを最大限に活かせないケースが多いのではないでしょうか。

ROIを阻む構造的な問題

では、なぜAI導入はROIに繋がりにくいのでしょうか? その根本的な原因は、AI技術そのものではなく、企業側の「構造的な問題」にあります。具体的には、以下の3点が挙げられます。

1. データ基盤の未整備: AIは「データ」を燃料として動きます。しかし、多くの企業では、データがサイロ化され、品質も低いまま放置されています。これでは、AIがいくら高性能でも、宝の持ち腐れです。

2. 組織の硬直性: AI導入には、部門間の連携が不可欠です。しかし、縦割り組織では、データやノウハウが共有されにくく、AIプロジェクトが頓挫する原因となります。

3. 人材の不足: AIを理解し、ビジネスに活用できる人材が圧倒的に不足しています。外部のコンサルタントに丸投げしても、社内にノウハウが蓄積されず、持続的な成長は見込めません。

余談ですが、筆者が過去に関わったプロジェクトでは、AI導入のために莫大な費用を投じたにも関わらず、最終的にExcelで集計したデータの方が精度が高かった、という笑えない事例もありました。これは極端な例かもしれませんが、AI導入における「現実」を如実に表していると言えるでしょう。

希望と壁:ROI実現への道筋

では、ROIを最大化するためには、どうすれば良いのでしょうか? TrinityDoxが提唱するのは、以下の3つのステップです。

1. ビジネスゴールの明確化: まず、AIで何を達成したいのか、具体的なビジネスゴールを設定します。「売上向上」「コスト削減」「顧客満足度向上」など、定量的に評価できる目標を設定することが重要です。他のITプロジェクトと変わりません。ただ、このゴールの意識を最後まで確認し続けることが大切です。

2. データ基盤の再構築: 次に、AIに必要なデータを収集・加工・分析するための基盤を構築します。データレイク、データウェアハウス、ETLツールなどを活用し、データの品質とアクセス性を向上させます。

3. アジャイルな開発体制の構築: 最後に、ビジネス部門とIT部門が連携し、アジャイルな開発体制を構築します。PoCを繰り返すのではなく、MVP(Minimum Viable Product)を迅速に開発し、市場の反応を見ながら改善を繰り返すことが重要です。

これらのステップを踏むことで、AI導入は単なる「儀式」から、具体的なビジネス成果を生み出す「戦略」へと変わります。

しかし、これらのステップを実行するには、高度な専門知識と経験が必要です。データ基盤の設計、アジャイル開発の推進、組織文化の変革など、乗り越えるべきハードルは決して低くありません。

真の「参謀」の必要性

AI導入を成功させるためには、社内の人間だけで全てを完遂しようとするのは危険です。なぜなら、社内の人間は、既存の組織構造や政治的な力学に縛られており、大胆な改革を実行することが難しいからです。また、AI技術は日進月歩で進化しており、常に最新の情報をキャッチアップする必要があります。社内の人間だけで、これらの課題を全て解決するのは、現実的ではありません。

そこで必要となるのが、外部の「参謀」です。しかし、単なるコンサルタントではありません。机上の空論を語るのではなく、現場の泥臭い現実を理解し、共に汗を流してくれるパートナーが必要です。TrinityDoxは、まさにそのような存在を目指しています。あなたの隣の席(コックピット)で、共に乱気流を乗り越え、AI導入を成功に導く。それが、私たちの使命だと考えています。

AI導入で真にROIを追求したいとお考えであれば、一度、TrinityDoxにご相談いただけませんか? お待ちしております。

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